黒岳〜釈迦ヶ岳の周回ルートは、富士山と河口湖の絶景、そして気持ちのいい稜線歩きを楽しめる人気のコースです。
比較的歩きやすく、登山初心者でもチャレンジしやすいのが魅力です。
4月上旬、御坂山塊の2座・黒岳と釈迦ヶ岳へ行ってきました。
どちらも山梨百名山に選定されており、富士山を望む展望の良さで知られています。
今回は自身2回目の登山で、前回とは逆回り。
すずらん群生地を起点に、FUJIYAMAツインテラスへ立ち寄りながら周回してきました。

河口湖周辺では桜が満開の時期でしたが、山の上はまだ新緑前の冬の装い。
前日の雨でぬかるみを覚悟していたものの、登山道は意外にも乾いており、晴天の中で気持ちのいい山歩きを楽しめました。
本記事では、実際に歩いた体験をもとに、FUJIYAMAツインテラス経由の周回ルートの様子や所要時間、注意点などを詳しく解説します。
「初めての周回ルートに挑戦したい」「絶景を楽しめる山に登りたい」という方は、ぜひ参考にしてみてください。
- 黒岳・釈迦ヶ岳の周回ルートを検討している人
- FUJIYAMAツインテラスに行ってみたい人
- 山梨百名山を制覇したい人
黒岳・釈迦ヶ岳はどんな山?
黒岳(標高1,793m)
御坂山塊の最高峰で、山梨百名山・日本三百名山に選定されています。
甲府盆地や河口湖からも見える「どっしりとした大きな山」として存在感があります。

登山道は樹林帯が多く、山頂も木々に囲まれて眺望はありません。
ただし山頂から南に約20m歩くと展望台があり、
そこからは河口湖越しの富士山と南アルプスの山並みが広がります。
「山頂に眺望はないけれど、展望台からの景色は一見の価値あり」そんな山です。
釈迦ヶ岳(標高1,641m)
甲府盆地からも三角形の山頂がはっきりわかる、御坂山塊のアイコン的存在です。
山頂直下から岩場が始まり、ロープを使いながら登る場面も。
逆に言えば、「岩場が出てきたら山頂はもうすぐ」のサインです。

山頂は360度の大展望。
南に富士山、西に南アルプス(仙丈ヶ岳・甲斐駒・白峰三山・聖・赤石・悪沢)、
北に奥秩父(金峰山・国師ヶ岳)、八ヶ岳、
北東に大菩薩嶺など小金沢蓮嶺まで見渡せます。
山頂には赤い袈裟をまとった夫婦地蔵がお出迎え。
なんとも愛らしい存在で、山頂の雰囲気をより印象的にしてくれます。
周回ルートの魅力
この周回ルートの最大のポイントは、山梨百名山を1日で2座踏破できるお得さ。
さらにFUJIYAMAツインテラスへの立ち寄りも加えれば、
絶景・岩場・縦走と、変化に富んだ充実した山歩きが楽しめます。
ルート概要・アクセス
ルート概要
すずらん群生地を起点に、すずらん園地を通って稜線に上がり、すずらん峠へ。
東に行くと黒岳ですが、展望が期待できるツインテラスへ向かうため西に向かいます。
展望を楽しんだ後は黒岳、釈迦ヶ岳と山梨百名山2座を踏破。釈迦ヶ岳登山口からすずらん群生地に戻ります。
すずらん群生地駐車場 → すずらん峠 → 破風山 → FUJIYAMAツインテラス → 破風山 → すずらん峠 → 黒岳 → 日向坂峠 → 府駒山 → 釈迦ヶ岳 → すずらん群生地駐車場
- 行動時間: 7時間1分(休憩2時間20分含む)
- 距離: 12.2km
- 累積標高差: のぼり1,152m/くだり1,152m
- 体力度: ★★★☆☆(中級者向け)
- 技術度: ★☆☆☆☆(釈迦ヶ岳山頂直下に岩場あり)
アクセス
🚗 車でのアクセス
甲府・山梨方面から
中央道・甲府南IC、または笛吹八代スマートICを利用。
県道34号線(笛吹ライン)→県道36号線と進み、「FUJIYAMAツインテラス」看板通りにすずらん群生地へ
(参考)八代ふるさと公園から:約30分、甲府市内から:約1時間
河口湖方面から
中央道・河口湖ICから国道137号線→河口湖北岸の県道21号線へ。
大石公園の先で県道719号線(若彦トンネル方面)へ右折。
トンネルを抜け右折、「FUJIYAMAツインテラス」看板通りに行くとすずらん群生地へ。
🚌 公共交通機関でのアクセス
FUJIYAMAツインテラス営業期間(4月下旬〜11月下旬)は、バスでのアクセスが可能です。
FUJIYAMAツインテラスシャトルバス
すずらんシーズンは、石和温泉駅北口からすずらん群生地まで期間限定のシャトルバスが運行されます(片道1,000円〜1,500円・時期により変動)。ただし登山利用を想定したバスではないため、時刻表と運行日は事前に必ず確認してください。
※詳細は笛吹市観光協会の公式サイトでご確認ください。
🅿️ 駐車場情報
すずらん群生地第1駐車場
- 料金:無料
- 台数:約40台
- トイレ:あり(冬期閉鎖:11月〜4月)
今回訪れた4月上旬は駐車場に余裕がありましたが、すずらんシーズン(5月下旬〜6月上旬)や
FUJIYAMAツインテラスのシャトルバス運行期間(4月下旬〜11月下旬)は混雑が予想されます。

ここ以外にも登山者駐車場が2ヶ所あります。
黒岳〜釈迦ヶ岳周回|登山レポート
①すずらん群生地→すずらん峠
4月上旬のすずらん群生地は閑散としていました。
ショップも営業前、ツインテラスへのシャトルバスもまだ運行しておらず、静かにスタートしました。

駐車場からすずらん園地の中を通り抜け登山口へ向かいます。
園地の中には途中、電気ワイヤーがあります。
フックを外して通過しますが、日中は電気が流れていないので安心してください。

注意したいのが林道から登山道への入口。
看板はありますが見落としやすいポイントです。
林道をそのまま進まないよう、地図アプリで現在地を確認しながら歩くのがおすすめです。

登山道に入ると、九十九折りの道で標高をじわじわ稼いでいきます。
急登というほどではないですが、序盤からしっかり登る感覚があるので、
ペースを落として丁寧に歩くのがポイントです。

3月に来た時は雪が残っていましたが、
この日は全くなく、乾いた登山道で歩きやすい状態でした。
新緑はまだ先で、木々は冬の装いのまま。
その分、木々の隙間から空が広く見えて、爽やかな春山らしい雰囲気が漂っていました。
出発からおよそ30分でコースの分岐点・すずらん峠に到着です。

②すずらん峠→破風山→FUJIYAMAツインテラス(ピストン)
すずらん峠からは一変、なだらかな稜線歩きが始まります。
峠までの登りで口数が少なかった三人でしたが、
稜線に出た途端に話が弾み始めました笑
緩やかな道は、景色を楽しみながら歩けるのがいいですね。


しばらく歩くと破風山(標高1,670m)に到着。
ここから左手の木々の隙間に、富士山が見え始めます。
雲ひとつない快晴。「見えた!」とテンションが上がる瞬間です。
さらに進むと新道峠の第一展望台に到着。
カメラスタンドが設置されており、記念写真を撮るにも便利なスポットです。

そこからほどなく、FUJIYAMAツインテラス・ファーストテラスに到着。
この日テラスにいたのは登山者3名のみ。
うち1名はなんと新道峠から自転車で来た方でした。
シーズン前のこの時期ならではの、静かな絶景独り占めです。

テラスから広がるのは、河口湖と富士山のコラボレーション。
眼下に青く輝く河口湖、その奥にどっしりとそびえる富士山。
言葉を失うほどの絶景でした。

セカンドテラスにも立ち寄りました。
ファーストテラスよりこじんまりとした造りですが、絶景は変わらず。
少し違う角度から富士山と河口湖を楽しめます。(あまり変わらないですが😅)

ゆったりと展望を楽しんでから、来た道を戻り黒岳へ向かいます。
③すずらん峠→黒岳(標高1,793m)
ツインテラスからすずらん峠に戻り、黒岳へ向かいます。

なだらかな稜線歩きから打って変わって、
ここからは長い登りが続きます。
飛ばさず、息を整えながら一歩一歩丁寧に登るのがポイントです。
登り始めて約30分、登り切ったところが黒岳山頂です。

山頂は樹林帯に囲まれ、展望はありません。
ただし、一等三角点と山梨百名山の標柱があり、
登頂の達成感はしっかり味わえます。
ここで終わってはもったいない。
山頂から南へ約20m歩くと展望台があります。

ツインテラスほど開けた場所ではありませんが、
木々の間から富士山がどーんと飛び込んできます。
南アルプスの山並みもよく見えました。

黒岳山頂だけ見て「展望なし」と帰るのは損。
展望台まで足を伸ばすのを忘れずに!
④黒岳→日向坂峠→府駒山→釈迦ヶ岳(標高1,641m)
黒岳展望台から山頂に戻り、さらに先の分岐点へ。
日向坂峠方面へ向かいます。

せっかく稼いだ標高をどんどん失っていく……
下りながら「もったいないなあ」と思うのは登山あるあるです笑
このあたりから釈迦ヶ岳まで、10組ほどの登山者とすれ違いました。
みなさん時計回りで歩いているようで、反時計回りで歩く私たちは少数派。
逆回りならではの、ちょっとした優越感がありました😄

日向坂峠の林道まで下りると、車道はゲートが閉まっています。
時刻は11時半。少し登り返してからランチにしようと、先へ進みます。

ここからの登り返しがなかなかキツい。
府駒山手前の広い場所でザックを降ろし、ランチタイムにしました。
1時間近くゆっくり休憩。
樹林帯の中なので日も当たらず、気温もちょうど良いので、心地よいランチタイムでした。

府駒山を過ぎると、釈迦ヶ岳が見えてきます。
でも、まだ遠い。
何度もアップダウンを繰り返しながら近づいていきます。

やがて登山道が岩場に変わってきました。
岩場が出てきたら山頂は近い証拠です。
ロープも現れ、両手を使いながら慎重に登ること約10分。

釈迦ヶ岳山頂に到着です!

まず目に入るのが、赤い袈裟をまとった夫婦地蔵。
手を合わせてから、周囲の景色に目を向けると……
360度の大展望が広がっていました!
午後なのに雲はまだほとんど出ておらず、大絶景!
友人の日頃の行いの良さに感謝しました(笑)

見渡すと、南アルプスオールスターズが勢揃い。
聖岳・赤石岳・悪沢岳、塩見岳、白峰三山(農鳥岳・間ノ岳・北岳)、仙丈ヶ岳・鳳凰三山・甲斐駒ヶ岳……
南アルプスの主峰や、前衛の山々まで一望できます。

北には八ヶ岳、金峰山、国師ヶ岳、甲武信ヶ岳、破風山に雁坂嶺と奥秩父の山並み。
大菩薩嶺、小金沢山、滝子山も確認できました。

南東には三ツ峠山と、さっき登った黒岳。
南は尾根越しにのぞく富士山。

何度もシャッターを切り、話に花が咲き、
気づけば根っこが生えそうなほど長居してしまいました笑
後ろ髪を引かれながら、山頂を後にします。
⑤釈迦ヶ岳→すずらん群生地(下山)
山頂から西へ向かい、下山開始です。
釈迦ヶ岳直下は登りと同じく岩場。
下りは特に慎重に行きます。
自然と口数が減り、足元に集中します。(写真撮る暇、ありません笑)
落葉が積もった岩場は滑りやすく、ロープを使いながら一歩一歩確実に下りました。

鞍部に出ると「→上芦川」の看板が現れます。
看板通りに進み、下山ルートへ。
ここからがまた個性的な道でした。
落葉の量が、すごい。

靴が埋まるほど積もった落葉の中を歩くため、足元の地面が確認できません。
つまずくこともしばしば。
歩くというより、落葉をかき分けながら進む感覚でした。
30分ほど歩くと林道に降り立ちました。
ここから駐車場まで林道歩き。
実はこの林道歩きが、この日一番キツかったかもしれません。
太陽を背中に受けながら、
アスファルトの林道をひたすら登り返す。
絶景も岩場もない、ただひたすらの林道歩きは精神的にもじわじわきます(笑)

40分ほど歩いてようやく駐車場に到着。

寄り道して、休憩も長めに取ったので、行動時間は7時間でした。
おつかれ山でした⛰️
時計回りvs反時計回り、どっちがおすすめ?
結論から言うと、どちらで歩いても楽しめるルートです。
登りと下りが逆になるだけで、
景色や道の印象はどちらもそれほど変わりませんでした。
強いて言えば、今回の反時計回りは
ツインテラスへのピストンと釈迦ヶ岳西側まで足を延ばしたことで
かなり大回りのコースになりました。
体力に自信がある方や、欲張りに歩きたい方には反時計回りがおすすめです。

まとめ|この山の最大の条件は「天気」
黒岳・釈迦ヶ岳の周回ルートで一番大切なことを最後にお伝えします。
晴れていないと、もったいない
ツインテラス、黒岳からの河口湖と富士山、
釈迦ヶ岳山頂からの360度大展望。
この山の魅力はすべて「眺望」にあります。
曇りや雨の日に登ってたら、その魅力は半減以下かもしれません。
天気予報をしっかり確認して、迷わず快晴の日を狙ってください!

⬇️ 【山梨百名山まとめ】全100座の一覧と特徴|エリアごとの解説
⬇️ 【完全版】日本三百名山|地域別一覧表・タイプ別おすすめの山を解説
⬇️ 三ツ峠山登山|初心者におすすめルートとアクセス・富士山絶景【ゆるハイク百名山】
⬇️ 中央線で行ける初心者向け登山3選|電車で行ける絶景日帰りハイク






コメント