
※この記事にはアフィリエイト広告が含まれています。
私が使っている山岳テントは、ノースフェイスの「マウンテンショット1」です。
2020年に購入し、日本アルプスや八ヶ岳、奥秩父、奥多摩などで20回使用してきました。
結論から言うと、約6年使った現在の満足度は、10点満点中8点です。
今の基準では少し重く、夏は暑め。
サフランイエローには虫が寄りやすく、インナーテントの頭頂部には約1cm弱の裂けもできました。
それでも、設営のしやすさ、耐風性、防水性、居住性のバランスが良く、購入当時に戻っても同じテントを選ぶと思います。
この記事では、良かったところと注意したいところをまとめ、そのあとに約6年間使って分かった細かな使用感を紹介します。
※この記事は2020年購入モデルの長期使用レビューです。現行モデルとは仕様が異なる場合があります。
結論|約6年・20回使って、満足度8点
マウンテンショット1は、最軽量ではないものの、設営しやすさ・耐風性・居住性のバランスに優れた1人用山岳テントです。
初めてソロ用の山岳テントを購入する人にも扱いやすく、北アルプスなどの本格的なテント泊にも対応できます。
逆に、軽さを最優先する人や、夏場の通気性を重視する人には向いていません。
- 頭上の圧迫感が少なく、1人用として居住性が良い
- パーツの所々が色分けされているので設営しやすい
- 強風のテント場でも不安が少ない
- 約6年間で浸水・雨漏りはゼロ
- 前室が広く、登山靴や調理のスペースがある
- 現在の軽量テントと比べると少し重い
- 夏は暑く、通気性にやや不満がある
- レインフライの色(サフランイエロー)に虫が寄りやすい
- 雨の日に長時間過ごすには室内が狭い
- インナーテント頭頂部に約1cm弱の裂けができた
- 初めて1人用の山岳テントを購入する人
- 軽さだけでなく耐風性や居住性も重視する人
- 3シーズンの日本アルプスで使いたい人
- 頭まわりの圧迫感が苦手な人
私の使用条件(レビュアー情報)
- 身長165cm/登山歴10年以上
- 使っているのは2020年購入モデル(サフランイエロー)
- 使用歴は約6年・20回、すべてソロ
- 主なフィールドは日本アルプス、八ヶ岳、奥秩父、奥多摩
- 春・夏・秋の3シーズンで使用(雪上・本格的な残雪期は未経験)
- マットはNEMO ゾア、寝袋はモンベル シームレスダウンハガー800 #3
マウンテンショット1の基本スペック
細かい使用感の前に、基本スペックをまとめておきます。
※価格・仕様は2026年8月に公式サイトで確認した内容です。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 品番(現行モデル) | NV22403 |
| 価格 | 58,300円(税込) |
| 定員 | 1人用 |
| 総重量 | 約1.34kg(インナー・フライ・ポールで約1.16kg) |
| フロアサイズ | 長さ220cm×幅90cm |
| 室内高 | 105cm |
| 構造 | ダブルウォール/スリーブ式+吊り下げ式のハーフスリーブ構造 |
| 素材 | フライ・フロア:20Dリップストップナイロン(耐水圧1,500mm)、インナー:15Dリップストップナイロン |
私が使っているのは2020年購入モデルなので、細部の仕様や付属品は現行モデルと異なる可能性があります。
たとえば、私の購入時はフットプリント(グラウンドシート)が付属していましたが、現行モデルでは別売(6,600円)です。
購入前に、公式サイトで最新の仕様を確認してください。
ここからは、この評価の根拠になった約6年間の使用感を、順番に紹介していきます。
マウンテンショット1を購入した理由
購入したのは、2020年の夏の終わりごろです。
当時は、モンベルのステラリッジ2を使っていました。
信頼できるテントでしたが、2人用なので、ソロで使うには少し重さが気になります。
ちょうどソロテント泊の計画を立てようとしていた時期でもあり、「1人で行くときは、もう少し軽いテントを使いたい」と思うようになりました。
そこで、人数に合わせてテントを使い分けられるように、ソロで使う1人用テントを探し始めました。
候補に挙がったのは、アライテントの1人用モデルやモンベルのステラリッジ1などです。
その中からマウンテンショット1を選んだ決め手は、ノースフェイスというブランドへの信頼感と、雑誌や口コミの評価が良かったことでした。
実物を見ずにネットで購入しましたが、届いて最初に感じたのは「頭まわりが広い」ということ。
実際に座ってみても頭が天井に当たらず、ステラリッジ2で感じていた圧迫感もありませんでした。
「これだよ、これ!」
そう素直に思ったのを覚えています。
初めて使ったのは、2020年9月末。奥穂高岳への登山で、横尾のテント場に泊まったときでした。

約6年間・20回の使用状況
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 使用期間 | 2020年〜2026年(約6年) |
| 使用回数 | 20回 |
| 主な山域 | 北アルプスなどの日本アルプス、八ヶ岳、奥秩父、奥多摩 |
| シーズン | 春・夏・秋の3シーズン(雪上・本格的な残雪期は未経験) |
| 雨天での使用 | 3回程度 |
| 印象的な強風 | 黒部五郎小舎のテント場 |
| 直近の使用 | 2026年7月/木曽駒ヶ岳・頂上山荘テント場(20回目) |
| スタイル | すべてソロ |
最も寒かったのは秋の雲取山。

いちばん過酷だったのは、強風と雨に降られた黒部五郎小舎のテント場です(この話は後ほど詳しく書きます)。
この記事を書くために写真を見返していたら、また全部行きたくなってきました(笑)
設営しやすさ|色分けされていて迷わない

初めての設営は、説明書を見ながらでも問題なくできました。

ポールとインナーテントの接続部分が色分けされているので、ポールの向きや取り付け位置で迷いにくいんです。
構造は、スリーブ式と吊り下げ式を組み合わせたハーフスリーブタイプ。
スリーブにポールを通しにくいと感じたことはなく、約6年使った今は、設営が約15分、撤収が約10分です。
ガイラインはテントに付けたままにして、ペグはテント場や天候に応じて必要な本数だけ使っています(付属ペグは紛失して、現在はモンベルのペグを使用中)。
強風の中で1人で設営するのは大変です。
これはマウンテンショット1に限らず、ソロテント泊の宿命だと思っています。
▶関連記事:テント泊登山の装備リスト|初めての1泊2日に必要な持ち物
室内・前室の広さと使い勝手

私の身長は165cm。
寝た状態で頭や足がインナーテントに当たることはなく、座っても頭が天井に当たりません。
マウンテンショット1の一番の魅力は、この頭上の余裕です。
横から見ると台形に近い形状で頭側に空間が確保されているので、一般的なドーム型テントより圧迫感を感じにくいんです。
荷物の置き方は、ザックは室内の入って右側、左側にすぐ使う小物。

前室には登山靴、バーナー、クッカーを置いていて、基本前室で調理しています。
※テント内や前室での火器使用には、一酸化炭素中毒や火災の危険があります。使用する器具やテントの注意事項を確認し、十分な換気と火気の管理を行ってください。

弱点を挙げるなら、雨の日の停滞。
寝ることを中心に考えれば快適ですが、1人用なので、テントの中で長時間過ごすには広くありません。
黒部五郎で実感した耐風性と防水性
これまででいちばん風が強く、いちばん雨が強かったのは、黒部五郎小舎のテント場です。
風が吹いている間はテントがかなり揺れて、正直、あまり眠れませんでした。
それでも、しっかり設営してしまえば、倒壊やポールの変形を強く心配するほどではありませんでした。
スリーブ式と吊り下げ式を組み合わせた構造が、この安心感につながっていると感じています。

強風のときにやっているのは、この3つです。
- 設営時に風向きを考えて、テントの向きを決める
- ガイラインをしっかり張る
- しっかりペグダウンする
雨はどうか。
長時間降り続く雨に「浸水しないかな……」と心配になりましたが、約6年間で室内への浸水はゼロ。
フロアからの浸水も、フライシートからの雨漏りも、一度も経験していません。
今は、購入当初ほどの撥水性は残っていないと思います。
最近は雨天で使う機会が少なくて検証できていませんが、防水性について大きな不満はないです。
重量・収納性・通気性
購入した2020年当時は「軽いテントを買った」と感じていましたが、軽量な他社テントが増えた今は、正直、それほど軽くないと感じます。
耐風性と居住性を考えれば、今でも十分許容範囲です。
収納サイズも大きいと感じず、テント本体・ポール+ペグに分けて、ザックの下のほうに入れています。
結露はゼロではありませんが、困るほどではありません。
ただし、夏は暑く、メッシュ部分にもう少し風が抜けてほしいと感じます。

サフランイエローは虫を呼ぶ
サフランイエローは遠くからでもすぐ見つかります。
広いテント場で「あれ、私のテントどこだっけ」とならないのは、地味にありがたいポイント。
写真映えも悪くありません。
問題は、虫です。

少なくとも私が使ってきたテント場では、黄色のフライに小さな虫が集まりやすい場所がありました。
特に昼間、テント場によっては表面にびっしり付くことがあります。
出入口を開けた瞬間に室内へ入ってくることもあって、これが色に関する最大の不満です(笑)
汚れや色あせは約6年使っても目立ちませんが、リニューアルで色が選べるようになったら、私は黄色以外を選びたいです。
約6年使った劣化状態|頭頂部に約1cmの裂け

最も大きな劣化は、インナーテント頭頂部の裂けです。
気づいたのは2025年ごろ。
大きさは約1cm弱で、縫い目が開いたのではなく、生地そのものが裂けています。
原因は断定できませんが、頭頂部は設営時にテンションが掛かる場所なので、繰り返しの負荷や経年劣化が影響した可能性があると考えています。
現在は補修せずそのまま使っていて、今のところ大きな問題は出ていません。
そのほかの状態はこちらです。
| チェック箇所 | 状態 |
|---|---|
| フライシートのベタつき | なし |
| シームテープの剥がれ | なし |
| フロア | 擦れあり |
| フットプリント | 擦れあり |
| ポールの曲がり | なし |
| ショックコードの緩み | なし |
| ファスナー | 問題なし |
| 色あせ | 目立たない |
| 加水分解のような臭い・ベタつき | なし |
頭頂部の裂け以外は、約6年・20回使ったテントとしては劣化が少ないと感じています。
20回目の使用|木曽駒ヶ岳・頂上山荘テント場
20回目の設営は、2026年7月。
中央アルプス・木曽駒ヶ岳の、頂上山荘テント場でした。
伊那市側の桂小場登山口から約6時間かけて登り、標高2,870mの稜線に張っています。
地面は砂で、まわりは花崗岩がゴロゴロ。
ペグは刺しやすく、保持力にも問題はありませんでした。
この日は風が強くなる予報だったので、入口が風下になるように向きを決めています。
隣のテントとは、前室同士が正面で向かい合わないように、背中を向ける形で設営しました。
慣れたテントだと、こういう「どこに、どう張るか」に頭を使えます。
20回使って得られたものは、案外そういうことかもしれません。
▶関連記事:頂上山荘テント場ガイド|木曽駒ヶ岳で1泊!料金・水場・混雑・撤収時間
明け方の霧と、フライの結露

この日いちばん印象に残ったのは、明け方の濃い霧です。
3時前に起きたら、フライシートの内側がびっしり濡れていました。
ただ、中までしみてくることはありません。
結露はしましたが、浸水はゼロ。
撤収でザックが少し濡れたくらいです。
起きて、朝食を食べて、撤収して、テント場を出たのが4時18分。
暗い中での撤収でしたが、手順で迷うことはありませんでした。
頭頂部の裂けも、20回目を終えて広がった様子はありません。
▶関連記事:木曽駒ヶ岳クラシックルートを歩く|桂小場から1泊2日テント泊登山記
マウンテンネスト1との違い
ノースフェイスには、もう少し価格を抑えた1人用山岳テント「マウンテンネスト1」があります。
初めての1張りを探していると、ノースフェイスではこの2つで迷うと思います。
私はマウンテンネスト1を使ったことがないので、ここは公式スペックからの比較です。
| 項目 | マウンテンショット1 | マウンテンネスト1 |
|---|---|---|
| 品番 | NV22403 | NV22405 |
| 価格(税込) | 58,300円 | 30,800円 |
| 総重量 | 約1.34kg | 約1.67kg |
| インナー・フライ・ポール | 約1.16kg | 約1.50kg |
| インナー | 15Dリップストップナイロン | 15Dナイロン(広い範囲がメッシュ) |
| フライ・フロア | 20Dリップストップナイロン/耐水圧1,500mm | 75Dポリエステルタフタ/耐水圧2,000mm |
| ポール | DACフェザーライト・アルミ(スリーブ式+吊り下げ式) | スリーブ式X型ポールデザイン |
| フットプリント | 別売(6,600円) | 別売(5,500円) |
ざっくり言うと、差は約27,500円と約330gです。
マウンテンネスト1は安いかわりに重く、フライとフロアは厚手の75Dポリエステル。
ただ、耐水圧は2,000mmで、数字の上ではむしろ高いんです。
ただし、耐水圧の数値だけでテント全体の耐候性が決まるわけではありません。
面白いのは通気性で、ネスト1はインナーの広い範囲がメッシュになっていて、公式も「通気性を高めたダブルウォール」と書いています。
メインの前室とは反対側にも、靴やバーナーなどの荷物を置けるサブスペースがあります。
インナーテント内のファスナーからアクセスできる構造です。
私がマウンテンショット1に感じている「夏は暑い」という不満は、こちらでは出にくいのかもしれません。
逆に、それでもマウンテンショット1を選ぶ理由は、この3つだと思っています。
- 総重量で約330g軽い
- フライとフロアが20Dで、薄くて軽い
- スリーブ式と吊り下げ式を組み合わせた構造で、強風のときに安心できる
選ぶ基準は、年に何回テント泊をするかだと思います。
価格を抑えて、まずテント泊を始めてみたいならマウンテンネスト1。
330gの軽さや、私が強風時にも安心感を得られた構造を重視するならマウンテンショット1。
私は年に3〜4回のテント泊を約6年続けたので、1回あたりで考えれば差額はずいぶん小さくなりました。
ただ、これはあくまでスペック上の話です。
実際に使ったのはマウンテンショット1だけなので、ネスト1の張りやすさや居住性までは分かりません。
価格や仕様は変わることがあるので、購入前に公式サイトで最新の情報を確認してください。
もう一度買うか|購入当時に戻っても、同じテントを選ぶ
私にとって良い山岳テントとは、尖ったスペックを持つテントではなく、山で何も心配せずに眠れるテントです。
マウンテンショット1は、まさにそういうテントでした。
今のマウンテンショット1が壊れるまで使い続けるつもりです。
もしリニューアルされたら(今より軽く、頭頂部の耐久性が上がって、黄色以外の色が選べたら)、買い替えの第1候補になると思います。
このテントを一言で表すなら、「初心者にも扱いやすい好バランステント」。
初めての山岳テント選びで迷っている人にこそ、候補に入れてほしいテントです。
まとめ|これからもこのテントと山へ行く
2020年に購入したマウンテンショット1は、20回目のテント泊となった木曽駒ヶ岳でも現役でした。
テントは、山で過ごす時間の「家」です。
テントを張って、夕食を食べて、コーヒーを飲みながら、ぼーっと空を眺める。
そんな贅沢な時間を約6年間支えてくれたこのテントと、私はこれからも山を歩いていきます。
▶関連記事:夏山テント泊の魅力とおすすめテント場5選|夕焼け・星空・朝焼けを楽しむ山旅



コメント